Geminiを相手に英会話練習
「今年こそは、英語を話せるようになりたい」
そう意気込んで英会話を始めてみたものの、長続きせず、結局話せないまま諦めてしまった……。
そんな経験をされたことはありませんか?
私たちが英語を話せない理由の1つは、単純に「英語に触れる時間」が圧倒的に足りないからだと言われています。
週に1、2回程度の短いレッスンを受けるだけでは、言葉を日常の道具として使いこなすレベルに達するのは、やはり至難の業です。
そこで、この「英語に触れる機会」を、無料でかつ劇的に増やせる方法を紹介します。 それが、Googleの最新AI「Gemini(ジェミニ)」の活用です。
やることはシンプルで、スマホに入っているアプリに向かって話しかけるだけ。面倒な登録手続きなども一切ありません。
英語力にまったく自信がない私ですが、実際にGeminiを使って英会話練習をしてみました。
結論から言うと、英語は苦手、でも話せるようになりたいという方には、是非おすすめの練習方法です。
なぜ、Geminiが英会話に向いているのか?
私がGeminiをすすめる理由は、最新のAI技術がすごいから……ではありません。もっとシンプルでな理由です。
- 相手がAIなので、どれだけ言葉に詰まっても恥ずかしくない
- 予約不要。夜中でも、パジャマ姿で寝転がりながら練習できる
- 手続きゼロ。アプリを開いてボタンを押すだけで開始できる
対人の英会話だと、「変なことを言ったらどうしよう」と考えて、話すのを躊躇してしまうことはありませんか?
ですが、相手はAIです。文法が間違っていようが、たどたどしかろうが、気にする必要はありませんし、何度聞き返しても嫌な顔をされません。
また、まとまった時間が無くても好きな時に短時間だけでも練習できます。
特に時間の取れない社会人にとって、これは大きなメリットですよね。
Geminiで始める2段階学習法
Geminiを使えば、自分のペースで徐々に負荷を上げていく理想的なステップを踏むことができます。
第1段階:まずは「文字」を見ながら安心練習
最初は、通常のGeminiアプリのチャット機能を使います。
マイクボタンを押して英語で話しかけると、自分の言葉が文字起こしされ、AIからの返答もテキストと音声の両方で返ってきます。
「あ、自分の発音はこう認識されるんだ」「AIはこういう単語を使って返してくるんだ」ということを、目で見て確認しながら会話できるため、安心してスタートできます。
第2段階:慣れたら「Gemini Live」で実践モードへ……?
文字を見ながらのやり取りに少し慣れてきたら、次はいよいよ「Gemini Live」を使った実践練習にステップアップ……といきたいところですが、実はここで少し「壁」があります。
Gemini Liveは、テキスト情報が一切表示されない「音声のみ」のコミュニケーションです。
これまで頼りにしていた文字情報がなくなった途端、一気にハードルが上がります。
ネイティブの会話よりはゆっくりですが、それでも私たち初心者にとっては「速い」と感じるスピードで返事がきます。
もちろん、相手はAIなので、恥ずかしがらずに何度も「もう一度言って」と聞き返したり、文法がめちゃくちゃでも単語を並べ立てて伝えたり、という「体当たり」を繰り返せば、徐々に上達はするでしょう。
ですが、聞き取れないまま何度も「Pardon?」を繰り返すのは、相手がAIだとわかっていても心が折れそうになりますよね。学習効率の面でも、少し遠回りな気がしてしまいます。
「この難易度を、自分のレベルにぴったり合わせられたら、もっと楽しく練習できるのに……」
そう感じて試行錯誤した結果、手応えを感じた方法があります。それは、あらかじめGeminiに「自分のためのルール」を伝えておくことです。
このAIに出す指示のことをプロンプトと呼びます。会話の前にプロンプトを与えることにより、Geminiの振る舞いに制約を与えることができます。
うまく制約(プロンプト)を与えれば、Geminiが「単に英語を話すだけの人」から「自分専属の優しい英会話コーチ」に変身します。
この後のセクションでは、Geminiに「自分専属の優しい英会話コーチ」になってもらうために、私が実際に使ったプロンプトをご紹介します。
Gemini Liveを「自分専属の優しい英会話コーチ」に
いきなり話し始めるのではなく、会話を始める前に「設定(プロンプト)」を読み込ませてみて下さい。目的は大きく2つあります。
「思考するための時間を確保することと」と「適切なフィードバックを得ること」です。
AIとの会話で一番焦るのは、言葉に詰まった瞬間に「あ、話し終わった?」と勘違いされて、AIが勝手に喋り出してしまうこと。これでは落ち着いて考えられませんよね。
そこで、これから紹介するプロンプトでは、以下の制御を行います。
- 沈黙ルール:会話に詰まっても、即座にAIが話し出さないようにする。
- 修正ルール:会話の流れを止めずに、効率的に「英語脳」を育てる指摘をもらう。
レベル別!コピペで使える「英会話プロンプト」
自分のレベルに合わせて、以下のテキストをコピーし、Geminiのチャット欄に貼り付けてください。
🔰 初級:基礎構築と安心のフォロー
ゆっくり話し、簡単な単語を使ってくれる「安心設定」です。
💡注意:以下のプロンプトでは冒頭で今までの会話をリセットするよう指示しています。
会話のリセットをすると不都合がある場合は修正して使用して下さい。
また、このプロンプトを利用すると、Gemini Liveはいつまでも英会話コーチのままです。
英会話終了時には、英会話こコーチとしての役割を解任する必要があります。
そのためGemini Liveと英会話のセッション終了後には次節のSTEP5に記載のプロンプトを実行して下さい。
🍀 中級:表現の拡張と適度な刺激
より自然な会話を楽しみたい方向け。
不自然な英語を使った時だけ、「もっと良い言い回し」を教えてくれる実践的な設定です。
💡注意:以下のプロンプトでは冒頭で今までの会話をリセットするよう指示しています。
会話のリセットをすると不都合がある場合は修正して使用して下さい。
また、このプロンプトを利用すると、Gemini Liveはいつまでも英会話コーチのままです。
英会話終了時には、英会話こコーチとしての役割を解任する必要があります。
そのためGemini Liveと英会話のセッション終了後には次節のSTEP5に記載のプロンプトを実行して下さい。
上級者向けのプロンプトは、私がまだまだそのレベルに到達していないので、作成していません(笑)。
必要な方は、これまでの例をアレンジして、自分仕様のプロンプトを考えてみてください。
会話を開始するフロー(5つのステップ)
プロンプトを選んだら、以下の手順で練習をスタートしましょう。
STEP 1:設定指示(Liveボタンを押す前)
まずは通常のGeminiのチャット画面(テキスト入力)に、自分のレベルに合ったプロンプト(初級 あるいは中級)をコピーし貼り付けて送信します。
Geminiから「I’m ready.」と返事が来れば準備完了です。
STEP 2:Live開始と確認
アプリ右下のキラキラしたアイコン、または「Live」ボタンを押して音声モードにします。
念のため、ちゃんと設定が効いているか確認したい場合は、最初にこう聞いてみてもよいでしょう。
「Do you remember the rule on this conversation which you should follow?」
(この会話で従うべきルールを覚えていますか?)
STEP 3:会話練習
Geminiとの会話を楽しみましょう。
Gemini Liveはテキストチャット同様に、まずあなたからのインプットを待っています
“Hi, how are you doing ?”でも何で良いので話しかけて下さい。
それを受け、Gemini Liveは事前のプロンプトに従い、英会話のトピックを提案してくれます。
もし話すスピードが速すぎたり遅すぎたりする場合は、会話中に以下のコマンドを口頭で伝えると調整してくれます。
- 「Speak more slowly.」(もっとゆっくりにして)
STEP 4:Liveの終了
練習を終えるときは「X」ボタン、または終了ボタンを押して音声モードを閉じ、テキスト画面に戻ります。
STEP 5:会話の振り返りを依頼
最後に、今日の会話のフィードバックをもらいましょう。
テキスト画面に戻ったら、以下の振り返り用プロンプトを送信してください。あなたの文法ミスや、使ったボキャブラリーをまとめて教えてくれます。
さいごに
どれだけ失敗しても大丈夫。そんな『圧倒的な気楽さ』こそ、英会話上達への近道。
それを24時間、いつでも提供してくれるGeminiは、まさに心強いパートナーです。
あなたの指示一つで、Geminiは世界で一人だけの「自分専用コーチ」になってくれます。
英会話練習へのハードルをここまで下げてくれるツールは、他にありません。しかし、Geminiと対話を重ねるうちに、
という思いが出てきました。そんな「もっとこうしたい」というもどかしさを原動力に、私はコードを1行も書かない「英会話アプリ開発」に踏み出すことにしました。その試行錯誤のプロセスを、次のパートでご紹介します。

